ホトカミをつくるDO THE SAMURAIのブログ

みんなでつくる神社・お寺の投稿サイト「ホトカミ」を運営している、株式会社DO THE SAMURAIのブログです。

「ホトカミ」デザイナーとしての三本柱

 
こんにちは、デザイナーのルイです。
ブログの下書きをいくつか溜まっていますが、なかなか発表できなかったです。
 
先日は都内で行われたデザイナーのイベントで「ホトカミ」のデザインについて発表しましたので、
デザインについての見返りとして書きたいと思います。(全然偉い話ではないです)
 
 
正直一年前「ホトカミ」の仕事を受けるときに「神社とお寺なら、和風でしょう」と、
和風の模様とか日本伝統色から考えはじめました。

f:id:chenruisysu:20180602124957p:plain

今ではネタになりますが、去年ほとんど毎週土曜日の会議で代表やエンジニアさんとめっちゃ喧嘩しました。
f:id:chenruisysu:20180602125041p:plain
「ユーザーは見づらいと言ってる」「この色は違うなあ」「こうじゃないなー」とめっちゃ言われて、
こっちも必死に自分のデザインを守って言い返します。
代表とエンジニアとの「戦い」の中、恥ずかしいことを気付きました。
 
「そもそも自分もザインということを知らない」という痛感!
 
 
 
そもそもなんで「ホトカミ」を始めるか冷静に考え直しました。
神社とお寺の情報を手に入れ、実際に足を運んでもらって、人と人、人と神社仏閣のリアルのつながりを増やすことです。デザインは目的ではなく、むしろデザイン以外のものデザインに重要ではないかと思います。
 
「新しい発見ができた」「毎日使いたい」「見やすい」と言えるようなデザインを意識し始めました。
 
一年間試行錯誤の中、デザインの3本柱が分かりました。
1.ユーザーの心理や行動を研究し続ける。
2.MAX とMINのデザイン案を出す。
3.小さいな工夫を重ねる。
 

1.ユーザーの心理や行動を研究し続ける。

「ユーザーの声をめっちゃ聞く」というホトカミの暗黙ルール。
ユーザーさんとの連絡を一番大切にしています。
 
今年から始めたオフ会には、ユーザーさんと直接接する機会も増えてきました。ユーザーさんはそれぞれの視点で意見を言ってくださって、とても良い刺激をうけました。
オフ会のきっかけで新しい企画が生まれるケースも。

f:id:chenruisysu:20180623133845p:plain

 
他にはお出かけ好き、社寺の好きな人とたくさん話しを聞くのを意識しています。
実際に人と接する機会が増えて、デザイン以外のものこそデザインではないかと気付きました。
 
「ホトカミ」のもっと先の未来を提案できるよう、ユーザーさんがまで気づいていない、普段根本的に人間の心理が分かった方が良いかなと、
最低限月1回ユーザー体験の勉強会に行ったり、人間行動や心理の本を読んだりします。
 
オススメの本:

f:id:chenruisysu:20180623133054p:plain

 
2.MAX とMINのデザイン案を出す
ホトカミでいつも「アジャイル!!」「出そう出そう!」「デプロイ大事」と言われています。
確かに、ウェーブサービス(ホトカミ)では、すぐ実装してユーザーの反応を見ながら改善するのが必要です。
 
作ったものが実装できなければ気持ちが落ち、開発にも迷惑をかけてしまいます。
しかし、デザインの価値は「未来に対する提案」だと思います。
ずっと現状に合わせると、サービスは前に進めなく、デザイナーとしてもモヤモヤでしょう。
 
 
この矛盾を解決するのはどうすればいいか??
 
デザイン会議、開発を重ねて、
MAX とMINのデザイン案を出すことになりました。
 
MINはいますぐ実装して出せる最小限のデザイン、ほとんど既存のコードを利用できるデザイン。
MAXは「こんな機能あればいいね」「ここまでこだわりましょう」と、もっと便利に使えるような最終形です。
 
例えば今年「お参り記録」のデザインを刷新するとき、いくつかのステップを分けてデザインしました。
f:id:chenruisysu:20180623122037p:plain
MAXはユーザー体験を完成するため最大のパーフォマンス。「こんなものあったらいいなあ」発想して作ってみます。
 
MINとMAXバージョンの間、ステップをいくつか分けて、「今回はここまで」「次はここまで」「最終的にはこれを作りたい」と、
エンジニアさんに伝えるのは良いでしょう。
 
MINとMAXのデザインをするために、
実装の知識を吸収するのが大事です。世の中で今の技術の限界社内の開発現状を知ることが必要ですね。
 
実際コードをかけなくでも、
せめてこの機能を追加するために、どんなデータが必要か、通信どうなるか、ロジックの追加が必要かどうかくらいは知っておくと、
デザインはスムーズに反映されますよね。
 
エンジニアとより一層仲良くなって、良いモチベーションのサイクルにも入れます。

 

 3.小さいな工夫を重ねる

プロダクトを触る人に「いいなあ」さえ思ってもらえないと、ユーザーとの接点が増えないと思います。
 
デザインでは「神は細部に宿る」という言葉があります。
人の心理を研究したら、技術のトレンドを把握したり、引いた目で物事を見みますが、細かいところで工夫をするのも大事です。
 
例えば、ホトカミの中では「文言を極める」のルールがあります。
「いいね」ではなく「素敵」ではなく、ひらがなの「すてき」
「写真を投稿」ではなく「写真投稿」

f:id:chenruisysu:20180623132329p:plain

個人的には、最近「全ての状態を考える」ことを意識しています。 

例えば神社とお寺のリストをデザインするときに、

  • 文言が長い場合は?(改行するか、字数制限するか、文字の数字によってフォントざいじを変えるか)
  • お寺の名前が長い場合は?
  • 投稿がない場合は?(投稿誘導の文言をどうするか?仮の画像を何にするか?)

とか色々状況を考えてそれぞれデザインします。直近ならコードに直接影響を与え、最終的にはやユーザー体験に左右しています。

f:id:chenruisysu:20180630012335p:plain

 

まとめると

「ホトカミ」でデザインをする三本柱はこんな感じです。↓

f:id:chenruisysu:20180630013424p:plain

 「デザイナーとして、デザイン以外のことこそデザインに大事」と、最近上司に言われました。

確かに、デザイナーは根本的に「思いやり」を持っている人にならないと良いデザインにもできないと思います。

 

仕事の中では、

・ユーザーに対する思いやり

・エンジニアに対する思いやり

を持つのがとても重要だと思います。

 

まだまだ経験不足ですが、少しデザインについて話しました。

今後も使いやすい、楽しく使えるサービスをデザインしていけたらと思います。

 

頑張るぞ!