DO THE SAMURAI BLOG

みんなでつくる神社・お寺の投稿サイト「ホトカミ」を運営している、株式会社DO THE SAMURAIのブログです。

ミネルバ大学からインターン生がやって来た!準備と作戦、生まれたもの

こんにちは。
神社お寺の投稿サイト「ホトカミ」を運営する株式会社DO THE SAMURAI代表の吉田 亮です。


6月から、世界で最も入りにくいと言われるミネルバ大学からのインターン生を受け入れています。
今回は、なぜ、海外からインターン生を受け入れたのか?
言葉が通じないなかで準備したこと、実際に生まれた仕事など紹介します。

海外からのインターン生の受け入れの参考になれば幸いです。

 

ミネルバ大学はとにかく最先端らしい

まずは今回の主人公、ケビンの紹介!

Kevin Yang / データサイエンティスト
1998年生 中国上海出身。アメリカ ミネルバ大学2年。スタンフォード大学での1年間のインターンシップを経て、データサイエンスと機械学習に強い関心を持つ。日本文学が大好き。お気に入りは川端康成。

http://dothesamurai.com/より

川端康成は、私が卒業した東大文学部日本文学の大先輩。


そしてミネルバ大学について。

入学希望者は、世界98ヶ国から1万12.8000人以上、合格率は名門ハーバード大学よりも厳しい2.8%。

2014年にシリコンバレーのベテラン起業家ベン・ネルソン氏と、ハーバード大学の元社会科学学部長であったスティーブ・コスリン教授が立ち上げた高等教育機関です(本社:サンフランシスコ)。

多国籍の学生が、実社会での活用を見据えたカリキュラムを脳科学に基づいた学習環境で履修し、複雑で変化の早い未来の社会をリードする次世代人材に必要な知識、思考力、コミュニケーション力の習得を、既存の大学より効果的、且つ適切なコストで実現する“高等教育を再創造した大学”として全世界から注目を浴びています。

ミネルバ大学はキャンパスを持たず、学生達は授業をすべてオンラインで受けながら、世界7か国で4年間を過ごします。

http://mistletoesummer2018.strikingly.com/より

簡単に言うと、世界で最先端な教育機関で、キャンパスも無くて新しい!ってことみたいです。(ざっくり)

ミネルバ大学について詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。
ミネルバ大学創立者 ベン・ネルソン氏インタビュー 〜大学本来の学びを取り戻し、世界7都市に滞在しながら真のリーダーを育成する 〜 創設に秘めた熱い思いと独自のカリキュラムとは? — Future Edu Tokyo

世界で最も入りにくい大学、「ミネルヴァ」の3つの秘密 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 

出会いは昨年の浅草ツアー

では、神社お寺の投稿サイト「ホトカミ」を運営するDO THE SAMURAIとこのミネルバ大学は何がきっかけで繋がったのかと言うと、昨年の浅草ツアーでした。

昨年はすでにホトカミの運営に勤しんでいたため、ツアーなどはやっていませんでした。
しかし、3年前からお世話になっている孫泰蔵さんのMistletoe(ミスルトウ)さんからの依頼ということもあり、かなり張り切って浅草を案内させて頂きました。

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そのときのFacebookの投稿。

www.facebook.com

 そんなご縁で、昨年からミネルバ大学とは繋がりがありました。

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(今年も案内させていただきました。)

では、なぜ海外からのインターン生を受け入れようと決めたのでしょうか?

なぜ日本語のみのサービスなのに、海外からのインターン生を受け入れたのか?

ホトカミ自体は日本語だけのサービスで、事業との親和性は特に無いのにも関わらず、
なぜ海外からのインターン生を受け入れようと決めたのか?

結論だけ言うと「ワクワクしたから」というのが最終的な決め手です。
明るい未来が待っていそうだな、と思いました。

しかし、採用の条件は、はじめから明確に決めておきました。

・日本文化に対して、強い関心がある
・いつか日本に住むことも意識している
・日本語を頑張って勉強する

そして、この条件にも合ったケビンと出会うことができました。


以下、この結論に至るまでの過程をもう少し詳しくまとめました。

・ミスルトウさんからの提案がきっかけ

そもそもは、上述のミスルトウさんからの、ミネルバ大学からのインターン生の受け入れ企業にならないか?という提案がきっかけでした。

しかし、正直いまのホトカミは完全に日本語のみだし、
半年以上続けることができる人しかインターンは採用しないという方針があるので、ミネルバ大学からの受け入れに対してはかなり消極的でした。
(実際に募集要項を提出したときも、日本語のみで提出しました。)

・みんなで良いこと・リスクについて話し合う

じゃあ来年だったら受け入れることができるのか?何が基準なのか?と考えたときに、
「まだ3期目なのに、新しいチャレンジに消極的なのは良くないなぁ。」という直感もあり、会社が3期目に入った日の全体会議で、
海外からのインターン生受け入れの良いこと・リスクについて話し合いました。

まとめると、以下のようになりました。

良いこと
1、神社やお寺、日本文化というものについて、外部からの新鮮な視点を得ることができるかもしれない。
私たちは、みんな神社お寺が好き、研究している、日本文化が好きなど、こだわりや想いを持って運営している分、視野が狭かったり、意見が偏っている面が間違いなくあります。
そのため、ケビンとのコミュニケーションを通じて、海外からの新鮮な視点を持つことが、将来のホトカミの可能性を広げることに繋がるかもしれない。

2、英語ができるようになるかも?
強制的に英語でコミュニケーションを取らざるを得ない状況にすることによって、英語ができるようになるかもしれない。(実際、そんなにできるようになっていません。笑)


リスク
1、コミュニケーションコスト
単純に、言葉が通じないことによって、コミュニケーションコストが大きくなり、仕事に支障があるのではないかという懸念がありました。

そもそも社内で普段話している日本語の語彙力は、かなりレベルが高いです。前提となっている日本文化の教養レベルもかなり高いです。
(ちょっとした会話のボケに神社やお寺、歴史上人物がよく出てきます。教養があるというより偏っているだけ、とも言えるかもしれませんが・・・)

2、仕事を生み出すことができるか?という懸念
コミュニケーションコストの話にも関連しますが、
意思疎通がうまくできなかった場合、そもそもちゃんと仕事ができるのか?という懸念がありました。

上記を踏まえてリスクを最小限にするために、
1、コミュニケーションコストに関しては「日本に来るまでに、日本語勉強してね!」って強く伝える、日本語の勉強を頑張ることを受け入れの条件としました。
さらに、デザイナーのルイさんは中国出身だし、困ったらルイさんに通訳してもらえば、なんとかなるだろう・・・ということにしました。(ルイさんの存在、大きい。)

2、仕事を生み出すことができるか?という懸念に関しては、
いまのホトカミに全く関連のない事業だとしても、私がたくさんコミュニケーションを取って一緒に考えれば、何かしら生み出せるだろう。最悪、他のメンバーには支障が無いように、私と2人で仕事すればいい、ということにしました。

というわけで、リスクを最小化した上で、
「ワクワクしたから」と言うのが最終的な決め手となり、

・日本文化に対して、強い関心がある
・いつか日本に住むことも意識している
・日本語を頑張って勉強する、という条件をもとに5名と面接した結果、ケビンと出会いました。

 

インターン受け入れまでの準備と作戦

ケビンの受け入れを決めてから、1ヶ月少し時間がありました。
その間に、準備をしました。

まずは「覚悟」が大事だと伝えました。

ケビンの仕事次第で、助けることができる神社やお寺が増えるかもしれないし、私たちへの負担が大きかったら、助けることができる神社お寺が減るかもしれない、と率直に伝えました。
(「覚悟」という漢字が共通言語なのは良かった。)


また、DO THE SAMURAIでは、インターンのはじめに毎回やることがあります。

インターンの仕事は、なんですか?という質問に対して、
「決まっていません。」と答えました。

その背景には、その人しかできない仕事をやってほしいという想いがあります。

例えば、記事を書くのひとつとっても、
その人にしか書けないような記事を書いてほしいです。
誰でも書ける記事は必要ないです。

そのためインターンの初日に、
・やりたいこと
・貢献できること
・できるようになりたいこと

を100個くらい書いてもらっています。

そして、そのなかから、なんとなく方向性を見出して、
仕事が生まれていきます。

人はなぜ働くのか?明治大学の「インターンシップ入門」で語ってきた! - DO THE SAMURAI BLOG より

上記と同じように、ビデオ電話でコミュニケーションを取りながら、インターン期間中に、
・やりたいこと
・貢献できること
・できるようになりたいことを考えてもらいました。
(この過程はほとんど英語でのコミュニケーションでしたが、2018年5月時点では、Google翻訳はあまり役に立ちませんでした。)

そしてこの準備のなかで、ケビンの仕事の4つの大きな方向性が見えました。
・ホトカミの開発
・ホトカミの数値やデータの分析
・海外の人から見た神社やお寺についての分析
(・英語や中国語への翻訳)

また、仲介役のミスルトウさんから、ミネルバ大学からのインターン受け入れを成功させるコツとして、
8週間のうち、はじめの2週間は仲良くなることに注力して、
残りの6週間でバリバリ仕事ができるように、というアドバイスを頂きました。

この準備とアドバイスのおかげで、ケビンと働き始めてから4週間が経ちましたが、今のところうまくいってる感触があります。

以下、現状をまとめます。

生み出された価値

1、数値の分析
今までDO THE SAMURAIにはホトカミの数値を詳しく分析できる人がいませんでした。(もちろん大雑把には把握していますが)
Google Analyticsも使いこなせていませんでした。

分析したい内容をケビンに伝え、実際に分析したり、分析方法のマニュアルをつくってもらいました。
そのおかげで、全員の分析能力が飛躍的にアップしました。
色んなデータを見るのが楽しいです。

データをもとにデザインを改善できるようになりました。

2、開発
日本全国の神社お寺の分布マップをつくってもらっています。
これ、かなり画期的です。
ホトカミのデータを研究などにも活かしてもらいたいという思いが強くあったので、その一歩目です。

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お寺の場合、宗派ごとの分布を見ることができます。
神社の場合、まつられている神様の日本全国の分布を見ることができます。
このマップを見ながら、柳田國男と語り合いたかったです。

また、ホトカミ本体の開発にも後半戦ではがっつり関わってもらう予定です。

3、海外から見た神社お寺リサーチ
訪日外国人がどんな情報を求めているのか?調査してもらいました。

明治神宮や伏見稲荷大社、高野山などが人気ですね。
しかし、Web上には海外発のサイトが中心で、日本発で詳しい情報を掲載しているサイトがありませんでした。

4、困っている神社やお寺を助ける新たな1歩目
ホトカミの話をビジネスマンの方にすると「インバウンド(訪日外国人を増やす)をやったらうまくいきそうだねぇ」という返事が返ってくることがとても多いです。

しかし、そもそも海外の方に来てもらいたいと思っている神社やお寺は全体で見るとほんの一部でしかないです。
そもそも、まずは日本の人たちが神社やお寺に足を運ぶきっかけを作れるようにしよう!という想いを大切にしているので、
いわゆるインバウンドには、特に興味はありませんでした。

ただ!!!!!気付きました!!!!

「すでに海外からの観光客が増えているけど、どうしていいかわからない」という神社やお寺の話をよく聞くことに。

神社はただの観光地なんかではない、神聖な場所なのに、伝える手段を持っていないため、困っていると。

そういった神社やお寺を助けるための1歩目も準備中です。

ケビンと出会えて、良かった

先日、2人で埼玉の神社にもお参りしてきました。

そのときのことをブログにまとめてくれたのですが、ちゃんと本質を理解してくれていて、高まりました。
すでにケビンはほとんどの日本人よりも、神社やお寺について詳しく理解しています。

dothesamurai.hatenablog.com

昨日は、いつもお世話になっているお寺に座禅に行きました。

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dothesamurai.hatenablog.com

↑ケビンの座禅の感想↑

お寺に行くときも神社に行くときも、ケビンとはよく恋バナもします。
楽しいです。(彼が日本に住むためには、とても重要なテーマです)


というわけで、後半の4週間でケビンとの仕事から何が生まれるのか、
とても楽しみです!



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