DO THE SAMURAI BLOG

みんなでつくる神社・お寺の投稿サイト「ホトカミ」を運営している、株式会社DO THE SAMURAIのブログです。

神社お寺がファッションになる日

こんにちは。
コンテンポラリーアート担当の佐藤です。

つい先日、早稲田にある起雲山大龍寺にホトカミのメンバーと坐禅を組みに行ってきました。

浅はかではありますが、正直とても良かった。また行きたいと思いました。

目まぐるしく移り変わるたくさんの情報に取り囲まれた生活の中では、坐禅に代表されるような神道仏道*1の伝統的仕来り、つまり現代的な情報密度と時間感覚から引き離してくれる体験というのは、相対的に極めて印象的で価値のあるものになります。そしてそれは多くの人にとって、心地よいと感じるものだろうと思います。

というようなことをKevinも言っている。

To me, Zazen is an unforgettable experience of pressing a brief pause of the fast-moving life, looking back on all the roads walked, and, rather than blindly aiming for the future, understanding where I am standing right now.

Zazen - A Brief Pause to the Fast-moving Life - DO THE SAMURAI BLOG

年に数回足を運ぶだけだった神社お寺、あるいはその思想の実践が、日本人の日常生活の場に再流入したとき、時間と空間は奥行きを増し、今よりずっと穏やかになって、もう少し落ち着いて物事を考えられるかもしれない、ほかの誰かに優しくできるかもしれない、と思うのです。

そしてそれは自然と共に生きる共同体の保守存続にとって重要なことです*2

* * * 

では、どうしたら神道仏道を再流入させることができるか。ホトカミ的に言えば、どうすれば神社お寺が個人にとって身近なものになるか*3

僕は、神社お寺がファッションになればいいと思っています。

いや、あの、いかにも軽佻浮薄で付和雷同的なチャラチャラしたファッションのことを言っているのではなく、確固たる基軸があって、形而上的であり形而下的であり、いたって複雑で厚みのあるファッションです。そこには少数の真の熱狂者がいて、それに巻き込まれる多数の信者がいる*4。それを持っていると、または身につけていると内面的にも外面的にも心地よい気分になれる。そういうアイテムとしての神道、仏道*5

そういえば、編集者の箕輪厚介さんがこの前こんなことを言っていました。

落合さんの本のカバーって超カッコいいんだけど何も伝えてないからね。情報がないんだよ。ただカッコいい

でも俺それって大事だと思う。

それは何かっていうと落合陽一そのものなんだけど、落合陽一というものは完全に本物で誰よりも研究し、誰よりも教授なんだけども、ある種ファッションなんですよ、もう。

落合陽一の生き様がカッコいいとか、言ってることは意味がわからないけど耳触りがいいとか、それってファッションなんだけど、ファッションでしか世の中って変わんないんで。ダサかったら変わんないですよ。

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神社お寺好きって、まだちょっと「ダサい」と思われてる気がします。逆に、神社お寺好きが「ただカッコいい」になったとき、世界は違って見える。

「スタバでマック」よりも「お寺で坐禅」がカッコいい世界。
「来週フランス行ってきます」よりも「来週伊勢神宮行ってきます」がカッコいい世界。
「BRUTUS読んでます」よりも「月刊『大法輪』読んでます」がカッコいい世界。

……また、浅はかになってしまいましたが、個人的に思うのは神道も仏道も、世間のみなさんの多くが想像している以上に本物で、ガチで、濃厚で複雑で、洗練されていて美しい。それを布教したい、とまでは言わないけど、新しい見方を提案したい、リデザインしたい。

ホトカミなら実現できそうな気がしています。

 

できないかもしれません。

 

*1:「仏教」ってBuddhismの訳語らしいのですが、誤訳じゃないかと思うんですよね。松本紹圭さんも『Post-religionとこれからの日本仏教』の中で、「仏教」と「仏道」をあえて使い分けています。

*2:一般的に、伝統や祭礼の儀式は共同体のメンテナンスを目的として生まれ、受け継がれます。

*3:無論、IT化と個人の趣味嗜好の多様化が、相対的に神社お寺を縁遠いものにしているというのは理解した上で。

*4:太平洋を渡った禅がそんな感じだった。釈宗演や鈴木大拙、鈴木俊隆、オイゲン・へリゲル、スティーブ・ジョブズは本物だった。

*5:ただし、あくまでゆるやかに、じっくりと浸透させなければ意味はない。