人はなぜ働くのか?明治大学の「インターンシップ入門」で語ってきた!
こんにちは。
神社お寺の投稿サイト「ホトカミ」を運営する株式会社DO THE SAMURAI代表の吉田 亮です。
先日、明治大学 情報コミュニケーション学部の「インターンシップ入門」という授業で、講師をつとめさせて頂きました。
- 自分らしい生き方や働き方、自分が情熱を注げるものと出会うために必要な心構えを教えてください!
- やりたいことはあるけど、どうやったらいいですか?
- 人間は、なんのために働くんですか?
- なぜ、インターンを受け入れるんですか?
- インターンの仕事はなんですか?
学生時代、まともに授業に出たことがほとんどなかった僕は、
受講生は80人と聞いたけど、たとえ8人しかいなくても、全力でちゃんと授業しよう。
伝説のロックバンドGLAYも売れる前は、4人しかお客さんがいなかったというし。
そんな風に想いながら、明治大学へ向かいました。
しかし、そんな予想に反して、教室は満員。
文系の授業で、こんなにたくさんの人が集まることがあるのか!とカルチャーショックを受けました。
いやいや、単位のために出ているだけかもしれない・・・
と思いきや、授業の視聴率がほぼ100%!!
みなさん前のめりに、授業に聞いてくださいました。
さらに、授業後に提出されたリアクションペーパー(授業の感想)に僕はとても感動しました。
リアクションペーパーには、以下のような言葉が並んでいました。
「やりたいことで、人の役に立つことがうまくいく」
「できそうなことから、やってみる」
「生き様を残すのが、人間がやっていくべきこと」
すごい立派なこと(?)がたくさん書かれていました。
これ、全部ぼくが話した言葉なんです。
(普段、当たり前のように話していることも、客観的に見ると違って感じるものですね。)
というわけで今回は、明治大学 情報コミュニケーション学部の「インターンシップ入門」の授業で話した内容について、書いていきます。
自分らしい生き方や働き方、自分が情熱を注げるものと出会うために必要な心構えを教えてください!
自分らしい生き方や働き方、自分が情熱を注げるものと出会うために必要な心構えはズバリ、
「やりたい」と「人の役に立つ」という2つの考え方です。
ぼくの経験も踏まえて、もう少し詳しく書いていきます。
ぼくは中学の頃から、23歳まで10年間ずっと「武道館でライブをやりたい!」という夢を追いかけていました。
大学4年目に休学して、音楽に専念しました。
休学して2ヶ月経った頃、渋谷La.mamaというミスチルやウルフルズもかつてライブをしていた老舗のライブハウスのステージに立ちました。
しかしそのライブの後、何を歌っていいかわからない・・・
音楽がつくれない・・・人生どうしよう・・・と、自分が何をしたいのかわからなくなってしまいました。
(今思えば、燃え尽き症候群だったのかもしれないし、逃げだったのかもしれないし、よくわからないけど、とにかく武道館でライブをやりたい!という夢はあるのに、音楽が作れなくなってしました。)
とはいうものの休学してしまったので、
時間は有り余っています。
ヒマでしょうがなかったので、大好きな本を読んで散歩する日々を送っていました。
そんなある日、ある言葉に出会いました。
「志とは、世のため人のために生きることだ。」
この言葉に、衝撃を受けました。
なぜなら、これまで「武道館でライブやりたい!」という自分の夢しか考えたことがなかったからです。世のため人のために生きるなんて、考えたこともありませんでした。
そして、これまでの人生を省みました。
そこで、ぼくは何をやろうか・・・???
なんのために生きようか・・・???と本気で考えました。
その結果・・・・・
「日本の文化や歴史を現代に生かし、未来に残していきたい!」
と決めました。
なぜなら、ぼくは幼い頃から歴史やお城や神社やお寺、小難しそうな日本文化論などが大好きだからです。
幼い頃から大好きな日本の文化や歴史を現代に生かしながらも、未来に残していくことができたら、
これは立派な志じゃないかと思いました。
これは5年近く経った今も変わっていません。
「100年後にも感謝される仕事をしよう!」というDO THE SAMURAIの事業理念などに、
このときの想いは反映されています。
自分のために武道館でライブをやりたい!という気持ちだけでは、
うまくいきませんでした。
しかし、日本文化や歴史が好きだ「やりたい!」という気持ちと、
文化を現代に活かし、未来に残していくことは「人の役に立つ」という2つが合わさって、うまくいきはじめました。
もちろん、続けるためには「やりたい!」という気持ちが大切なんだけど、
「人の役に立つ」ことで、感謝され、その輪が広がり・・・うまくいき始めるんですよね。
そんな経験から、自分らしい生き方や働き方、自分が情熱を注げるものと出会うために必要な心構えはズバリ、
「やりたい」と「人の役に立つ」という2つの考え方が大事だと思います。
やりたいことはあるけど、どうやったらいいですか?
やりたいことがあっても、失敗したくないし、何から始めていいかわからないですよね・・・
では、「音楽を作れなくなって、どうしよう・・・」という状態から、
「日本の文化や歴史を現代に生かし、未来に残していきたい!」という決めたぼくは、
まず、何から始めたと思いますか?
答えは、
・
・
・
・
・
「曲を作り始めました!」
ぼくは当時、音楽を作って歌うことしかできませんでした。
だから、まずは自分ができることから始めてみようと思いました。
(というかそれしか思いつかなかった笑)
伝説の名曲「かたじけなっしんぐ!」「ダンシング江戸時代」「諸行無常~for you~」などなど、日本文化や歴史に関する曲を作って歌い、MCで歴史の小ネタを話すようになりました。
できることから始めた結果、
ライブでのMCが面白いから歴史の話をもっと聞きたいと、
色んなところに呼んで頂くようになり、企業の研修などでも話すようになり、
その流れで、世田谷の松陰神社の歴史資料館で塾をやるようになり、
神社ツアーをやるようになり、神社ツアーできるならお寺でも何かできるよねってことで、お寺でイベントをやったり・・・
そして神社やお寺の人の悩みを聞いてるうちに、
使命感的な何かを感じて、ホトカミを始めて、今に至ります。
だから、「やりたいことはあるけど、どうやったらいいですか?」という質問に対しては、どんな小さなことでもいいから、できることからやってみる!というのをオススメします。
とりあえず、やってみる。
そのときのコツは、できる限り小さく始めてみる。
絶対できるくらい簡単なことから始めてみるのがコツです。
(例えば、起業しよう!って思ったら、事業計画とかビジネスモデルの前に、まず500円だけでも稼いでみる。掃除します!でも、ご飯つくります!でも、なんでも良いので自分の好きなこと&役に立つことで500円稼いでみるなど。)
人間は、なんのために働くんですか?
「インターンシップ入門」の授業です。
そもそも、なぜインターンをするかというと、
「働く」ということについて考える、やってみる機会だとするならば、
「人間は、なんのために働くんですか?」というのは、自然な質問ですね。
僕はこう答えました。
「生き様を残すのが、人間がやっていくべきこと。
だから、生き様を残すために、人間は働くのだ」と。
音楽がつくれなくなったときに、読書と散歩しながら、
なぜ僕らは生まれたのか?人はなぜ生きるのか?ROCKとはなんぞや?など、
答えのない問いを考え続けた結果、
「生き様を残すのが、人間がやっていくべきこと。
だから、生き様を残すために、人間は働くのだ」
という結論に至りました。
そして、ここでいう生き様を残すというのは、
なにも教科書に名前が載るとか、そういうことじゃなくて、
家族や友達、一緒に働く仲間、身近な人にとって、
「吉田 亮はこういう生き方だよね」と生き様を残したいです。
そして、誰もが自分の人生を生きることができれば、
たくさんの生き様が残り、未来に繋がっていくんじゃないかなと思います。
また、内村鑑三という明治の偉い人も「後世への最大遺物」という本のなかで、
お金も事業も思想も残せなくても、高尚なる生涯を残そうと言っています。
同じようなことを言ってるのかな、と思います。
なんのために働くのか?
生き様を残すために、働くのです。
なぜ、インターンを受け入れるんですか?
「なぜ、インターンを受け入れるんですか?」
この質問もなるほど、と思いました。
学生側からしたら、企業はなぜインターンを受け入れるんだろう?って気になりますよね。
答えは、明確です。
「好きなことで働ける人を増やすためです。」
そもそも、個人事業主だった僕が会社にした理由も、ホトカミという事業を始めた理由も、好きなことで働ける人を増やしたい!という想いからでした。
その原点は、神社ツアーまで遡ります。
当時、僕の開催する神社ツアーには、有難いことに25歳から50歳あたりの働き盛りの方たちが主に参加してくださっていました。
なかには、日本文化や歴史好きな方たちも多かったです。
しかし、普段の仕事は日本文化や歴史に関係ない方がばかりでした。
(それが当たり前なのかもしれませんが・・・)
本当に幸運なことに、僕は好きな仕事だけでなんとか食べていけるようになっていました。(ちゃんと役に立とう!ってめっちゃ頑張ってたから。)
だから、もっと世の役に立つためには、個人事業主から発展させて、
好きな日本文化や歴史をテーマに働ける人を増やしたい!と思い、会社にしました。
だって、マジで日本文化、歴史が好きで仕事にしようと思ったら、
学校の先生か、研究するか、学芸員さんか・・・くらいしか選択肢がないですからね。
選択肢の少なさに対して、
歴史好きや、文化が好きな人はたくさんいます。
だから、好きな日本文化や歴史をテーマに働ける人を増やしたい!と思い、会社にしました。(※この記事ではわかりやすく、日本の文化や歴史って書いてるけど、文化をつくりたい。伝統文化だけじゃなく、ポップカルチャーも。哲学なども含め、広く文化的なことを扱っていきたいです。)
さらに、ホトカミを始めたおかげで、一緒に働ける人数も増えました。
個人事業の延長で会社をやっていたときは、どうしても2,3人程度が限界でした。
しかし、今ではDO THE SAMURAIも10人になりました。
もっというと、ホトカミに投稿してくださっているユーザーさんたちも、
お参りの記録を投稿し、その結果、その記録が神社やお寺の応援にもなる仕組み。
これもある意味、
「好きなことをして、神社やお寺の役に立つ」ということが実現できているわけです。
(自分で書いてて、感動。)
ということもあって、
興味のあるテーマで働ける人を増やしたいという想いから、インターンを受け入れています。
インターンの仕事はなんですか?
インターンの仕事は、なんですか?という質問に対して、
「決まっていません。」と答えました。
その背景には、その人しかできない仕事をやってほしいと想いがあります。
例えば、記事を書くのひとつとっても、
その人にしか書けないような記事を書いてほしいです。
誰でも書ける記事は必要ないです。
そのためインターンの初日に、
・やりたいこと
・貢献できること
・できるようになりたいこと
を100個くらい書いてもらっています。(だんだんハードルが上がって101個に。笑)
そして、そのなかから、なんとなく方向性を見出して、
仕事が生まれていきます。
誰でもできるような仕事はロボットやAIに置き換わって無価値になっていくだろうというのもあるし、ホトカミを通じて生き様(仕事)を残してほしいという思いもあるし、
何よりも、誰がやっても同じな仕事なんかやってても楽しくなさそうなので、
自分だからこそなエッセンスを盛り込んで生み出してほしいです。
「インターン卒業しちゃったら困りませんか?」という質問も受けました。
まぁ、確かに代わりが効かないということは、
卒業しちゃったら誰もできないから困ることになるのですが、
ちゃんと引き継ぎはする、というのと、
その思想というか、初代のヤスくんはこうだった、2代目の村上くんはこうだったっていうのがちゃんと残っているので、そっちの方が大事かなぁと思っています。
というわけで、「インターンシップ入門」で話した内容をまとめました!
何かの参考になれば、幸いです。
そして、インターンは引き続き募集しています。
御武運を!
エンジニア、デザイナー、ライター、インターン募集しています。
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