ホトカミをつくるDO THE SAMURAIのブログ

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起業家が選択する資金調達の方法、メリットとデメリット、私の決断(代表)

こんにちは。

神社お寺の投稿サイト「ホトカミ」を運営する株式会社DO THE SAMURAI代表の吉田 亮です。

前回は、自己紹介も踏まえて、「好きなことを仕事にしても良いのか?」
自分なりの考えを書きました。

dothesamurai.hatenablog.com

「好きなことを仕事にしよう」
「新しい仕事を生み出そう」と思ったときに、
気になってしまうのが、やはり必要なお金の話です。


今回は、

「起業家が選択する資金調達の方法、メリットとデメリット、私の決断」ということで、
 
起業したいなと思っている人なら誰もが気になる
資金調達の方法と、
 
実際に、株式会社DO THE SAMURAIが
どういう資金調達の決断をしたのか(2017年4月時点)について紹介します。
 
あくまでもDO THE SAMURAIがどう決断したか、という話なので、ひとつの事例に過ぎませんが、
こういう考え方もあるんだなと、
参考になれば幸いです。
 
経営者向けの内容ですが、
ベンチャーで働いている方にも伝えたいので(DO THE SAMURAIの仲間含め)、
なるべく噛み砕いて、わかりやすく書きます。
(ICOや寄付は当時の選択肢になかったため、この記事では触れません。)
 

 

まず、一般的に、資金調達の方法として、
1、(ベンチャーキャピタルなどから)株式での調達
2、自己資金
3、融資(お金を借りること)
4、クラウドファンディング
 
そして、
5、売り上げシェア型 という選択肢があります。
 
私たちは、最終的には「売り上げシェア型」を選びました。
 
その背景について、順に紹介します。
 
 

(ベンチャーキャピタルなどから)株式での調達

 
これが、一般的によく聞く「資金調達」ですね。
 
 
どういう仕組みか簡単に説明すると、
「会社の株式とお金を交換する」というものです。
 
例えば、
10%の株式と出資者1000万を交換します。
そうすると、その会社は計算上は1億の価値があるということになります。
 
ここで注意ポイント!!!!!!!!
 
「株式で出資を受けた瞬間、
 その会社はExit(会社を売るor上場)することが義務付けられます。」
 
なぜなら、出資する側の目的は、お金でのリターン
 
つまり出資者は、出資した会社が将来大きくなり、
Exit(会社を売るor上場)することで、

株式を現金と交換して、お金でのリターンを得ることを目的としています。
(よく考えたら当たり前なんだけど、法人化するまではよくわかっていませんでした。)
 
さらに、Exit(会社を売るor上場)までの期限が5~7年くらいと決まっています。

なぜなら、出資するファンド(お金出す人たち)にも、そもそも期限があるからです。
(ほとんど10年以内。このファンドをGPといい、そもそもファンドにお金を出す人(お金持ち)をLPと言うのですが、ファンドはLP(お金持ち)にお金のリターンを返す期限が10年以内などと決まっているのです。)


また、出資する側にもいろんな人たちがいます。
 
・ベンチャーキャピタル(VC)
 
・CVC
会社が運営するベンチャーキャピタル
運営会社と親和性の高い事業に出資することが多い
ex.メルカリが運営するメルカリファンド、サイバーエージェントが運営するCAVなど
 
・エンジェル投資家
個人で自分のお金を出資するため「Exitの期限がないのが特徴」
エンジェル投資家ってお金くれる天使のような人だと勝手に思っていたのですが、
期限がないだけで、「Exitするという前提は同じ」
 


DO THE SAMURAIの場合
・そもそも上場したいとは、思っていない
 会社を大きくしたい欲はめちゃあるし(理由はコチラ
 100年後も続く会社にしたいけど、上場そのものには全然、興味ない
(結果として上場することはあっても)
 
・お墓売るサービスになってしまう可能性
 株式で出資受けると、事業を売る(Exitする)ために、
 愛するホトカミをお墓を売るサービスにピボットしてって投資家に言われても、
 文句言えなくなっちゃう。
 そんなの絶対絶対やりたくない。
 (お墓や葬儀系のサービスの方がお金になることが分かってしまっているから、なおさら文句言えない。100年後にも価値があると信じられないサービス絶対やりたくない。)
 
 
というわけで、
1、(ベンチャーキャピタルなどから)株式での調達 
という選択肢はなくなりました。
 
 
 
難しい説明はここまでで、ここからは一般の方でもピンときそうな調達方法です。
 

自己資金(自分の金)

 
文字通り、自分のお金のこと。
 
僕の場合は、資金調達する2017年4月までは自己資金でした
(DO THE SAMURAIの設立は2016年4月なので約一年は自己資金で運営)
 
自分で稼いだお金、DO THE SAMURAIの事業でのお金や、
メルカリでミュージシャン時代の楽器を売って、
なんとかやりくりしていました。
 
ビジコンなどでの賞金もこのうちに含まれるかもしれません。
(ビジコンだけで、何百万も調達している賞金稼ぎの知り合いもいます。)
 
事業がこれだ!って定まるまでは、
自己資金でボチボチやっていくのも悪くないと思います。
 
スピードは遅くなるかもしれませんが、
スピードは関係ない事業もありますし、自己資金の場合、リスクは全くないです。
 
 

融資(お金を借りること)

 
融資、つまり誰かにお金を借りることですね。
 
誰から借りるか?ですが、
・銀行
・家族や友人、知人
・政策金融公庫などの制度を利用する
 
 
まず、だいたいよくわからない(既存には無いようなビジネス)を始めるにあたって、
銀行はお金を貸してくれません
 
僕は、2の自己資金に加えて、お世話になっている方から、
個人的に、お金を借りました。(そんなに大きく無いが、本当に助かったお金)
 
Webサービスを始めよう、って決めたときには、
パソコンも持っていなかった(画面がバキバキだった)ので、
借りたお金でMacbook買いました。
 
政策金融公庫は、
まわりに借りてる会社もあったので迷った選択肢の1つではありました
 
 
 

クラウドファンディング

最近では、かなりメジャーになっている調達方法ですね。
 
2014年に、クラウドファンディングをやったこともあったので、
これも選択肢の1つではありました。
 
 
ただ、Webサービスの場合、
明確なリターンが出しづらいという点。
 
必要な金額をクラウドファンディングのみで集めるのは、
現実的に難しそう(=他の調達方法も必要になる)
 
また、クラウドファンディングにかける時間があれば、
ホトカミの開発に時間をかけたかった
 
ということもあり、
クラウドファンディングは選びませんでした。
(その代わり、2017年8月にクラウドポスティングをやりました!)
 
 

売り上げシェア型 

そして、最終的に選択したのが、
「売上シェア型」の資金調達です。

これは、まだあまり知られていないモデルなので、
日経の記事を引用します
起業家支援のMAKOTO(仙台市、竹井智宏代表理事)は、
融資先の企業の売上高の一定比率を報酬として受け取るファンドを設立した。株式を取得しないため経営者は独立を保てる。ベンチャーキャピタルの投資対象となりにくかった株式公開を目指さない中小企業も資金支援できる。

 

 
「自己資金」「お金を借りる」も組み合わせつつ、
最終的に、この「売上シェア型モデル」で2017年3月28日に資金調達を実施しました。
 
 
次回、この「売上シェア型」について、
詳しく説明しつつ、なぜ、この調達方法を選んだのか、紹介します。


ご武運を。

※この記事は、DO THE SAMURAIの資金調達に関するブログ三部作です。
【其の一】

dothesamurai.hatenablog.com